川上 弘美 / 新潮社(2005/04/01)
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古道具屋になりたいっす
久々にじっくり「本」を読みました。
絶対言語感
川上弘美さんの作品は
『センセイの鞄』以来読んでなかったが、本作も読者が数年後に再読したくなるような気分をもたらせてくれるであろう傑作に仕上がっている。
なぜなら彼女の作品を読めば必ず幸福感に包まれるからである。
舞台は東京の古道具屋の中野商店。
古道具であって骨董屋ではない。
ここでバイトする私(ヒトミ)が主人公。
年齢は二十代後半である。
主人の中野さんは五十を過ぎているのだが3度目の妻をもらっているも不倫中(笑)。
はっきり言って“女にだらしない男”なのである。
しかし憎めないから不思議だ。
中野さんと姉であるマサヨさんとの距離感も読者にとっては奇妙で心地よい。