さてまたまた直木賞発表の時期がやってまいりました。
第132回直木賞の候補作一覧は
こちら
嬉しい事に私の主催している第2回新刊グランプリ!のエントリー作品から4作品がノミネートされました
まず、ノミネートされなかった主な作品をピックアップしたいなと思います。
下記の4作品(4作家)あたりでしょうか・・・
★『犯人に告ぐ』(双葉社)雫井脩介
★『僕たちの戦争』(徳間書店)『明日の記憶』(光文社)荻原浩
★『卵のふわふわ』(講談社)『憂き世店』(朝日新聞社)宇江佐真理
★『夜のピクニック』(新潮社)恩田陸
雫井さんと荻原さんは出版社がマイナーなためだと思います。
文春の社員がメジャーな出版社を優先して取り上げていると考えていいのじゃないでしょうか。
宇江佐さんは過去6回ノミネートされて落ちています。
東野さんや真保さんと同様、少し賞味期限切れかなと思ったりします。
恩田さんの場合は凄く良い作品なんだけど、簡単には説明できないんだけどいわゆる直木賞的な作品じゃないのでしょうね。
ということでひとつの公式として次のことが言えると思います。
“直木賞を取るのには大手出版社から出版されなければならない。”
具体的な数字を拾ってみますね。
第121回〜第131回までの11回中の受賞作品の出版社別の数字は下記のようになっています。
(右側青字が今回のノミネート作品)
受賞作品合計
17作品
文藝春秋
8作品
3
新潮社
3作品
1
講談社
2作品
1
集英社
2作品
1
角川書店
1作品
1
マガジンハウス
1作品
以上です。
大手5社以外ではマガジンハウス『肩ごしの恋人』(唯川恵)しか取ってません。
『肩ごしの恋人』でさえ、文庫は新潮社から出版されました。
このあたりの現状は
“直木賞=ほとんど文春賞”と言っても過言ではないような気がします。
前回はその兆候もあらわとなっており、2作品とも文春から受賞されました。
さて上記を踏まえて今回も
“大胆予想”を行いますね。
最初に選ばれた7人の作家、すべて素晴らしい作家であると認めた上で書かせていただきますね。
少なくともノミネートされるだけでも凄い名誉なことだと思いますから・・・
まず、今回は2作品受賞なら
“文春から1冊と他社1冊受賞”と予想します。
2回も続けて文春から2冊だとあまりにも節操がないですよね(苦笑)
そこで時代小説のおふたり(岩井さんと山本さん)はノミネートされるだけでも宣伝効果となるであろうから落ちると見ています。
ズバリ、
本命は角田さん。
以前『空中庭園』でノミネートされた角田さんであるが、今回の『対岸の彼女』、評判も高くスンナリ受賞できると見ています。
多作可能な作家の為に、出版社からしてかなり受賞効果も見込めるでしょうね。
あとひとり
他社枠(笑)は伊坂さんだと思います。
伊坂さんにしたらベストの作品ではないかもしれないが、現状直木賞は3回目ぐらいのノミネートまでに取らないと時期を逸する公算が高いんじゃないでしょうか・・・
私なりには直木賞とは次のように考えてます。
その作品の良し悪しは4割程度のことで、その作家の今までの功績1割ぐらいと将来性が5割程度問われる賞である。
ということで
直木賞は2〜3回目のノミネートが一番受賞されやすい。
伊坂氏の場合、文春ではまだ刊行されてないが雑誌等に文春でも短篇等を書いてるので後押しにもなっている。
普段あんまり読書をしない方にでも手にとってもらえることがあるのが直木賞の特徴なのであるが、そう言う観点から考えてみても伊坂さんの作品が一番大衆的で良いような気がします。
残りの作家のうち、本多さんと古処さんは初ノミネートだし伊坂さんより先に取らせないと考えるのが妥当でしょうね。
福井さんの場合(私自身福井さんの決して良い読者じゃないけど)、作家としてのスケールの大きさは群を抜いていると思う。
ただ、映画化等知名度はかなり高いし、何せ
講談社のイメージが強すぎるのでそうやすやすと受賞させてくれないだろうと思う。
逆にピエロ的な役割のノミネートだと思ったりする。
“福井さんもノミネートされたけど落ちた”ということで受賞作の価値をより高めるための役割だろう。
もし福井さんが選ばれた場合、“
直木賞が鎖国状態から解放された”という気がする(笑)
ということで
◎角田さん、○伊坂さんの1点予想としたい。
万が一大番狂わせがあった場合(文春以外で独占受賞)、出版界にとっては最高のシチュエーションかもしれないと思う。
でも背に腹は変えられないでしょうね・・・
直木賞取って欲しいアンケートを行ってます。
選考日(13日)の午後5時まで実施しております。
お気軽にご投票下さい。
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本日(8日)午後10時半より予想も兼ねた
チャット会を開催します。
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